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理化学研究所(理研)革新知能統合研究センター汎用基盤技術研究グループ数理科学チームの桑原知剛研究員、カリフォルニア大学バークレー校のアヌラーク・アンシュ研究員、IBM基礎研究所(米国)のシュリニバーサン・アルナチャラム研究員、マサチューセッツ工科大学のメーディ・ソレイマニファー大学院生の国際共同研究グループは、量子力学に従う多粒子系(量子多体系[1])を特徴付けるエネルギー関数、すなわちハミルトニアンを少ないサンプルデータ数で効率的に学習する新手法を開発しました。

本研究手法は、今後、未知の量子現象の解明や量子ボルツマンマシン[2]をはじめとした量子機械学習[3]への応用が期待できます。

自然界のあらゆる現象は、「シュレディンガー方程式」と呼ばれる量子力学の基礎方程式を解くことで解明できます。現在、この方程式の構築に必要なハミルトニアンは、量子多体系の観測結果から直接学習できるようになっています。しかし、高精度な「ハミルトニアン学習」に必要なサンプルデータ数は分かっていませんでした。

今回、国際共同研究グループは計算機科学的な手法を用いて、ハミルトニアン学習におけるデータサンプル数の必要十分条件は、量子多体系の粒子数Nに対してNα(1/2 < α < 3)であることを明らかにし、同時に少ないデータ数で効率的にハミルトニアン学習を行う方法を具体的に提案しました。

本研究は、科学雑誌『Nature Physics』オンライン版(5月24日付:日本時間5 月25日)に掲載され、本誌のNews & Viewsで取り上げられました。

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